擁壁

「擁壁」とは

土地を高度に利用し、あるいは斜面の崩壊を防ぐ目的で設けられる抗土圧構造物

擁壁の景観上の問題点

直立壁に近い単純な形態が長く連続するため、見る人に威圧感や違和感を与えやすい。また、土地の一部として存在するため、塵埃や濁水で汚れやすい。そのため景観構成要素としては大きなウェイトを占めながらも景観の主役になることはめったになく、「地」に徹したデザインが求められる

擁壁のデザインのポイント

・「地」に徹する
・面の全体形を整える
・構造からデザインする
・適切なテクスチュアを施す
・美しく汚れる構造にする
・土地の一部として扱う

擁壁の構造形式

もたれ構造
・石積み(ブロック積み)擁壁
・井桁組擁壁
・もたれ擁壁

剛体構造
・重力式擁壁
・逆T型(L型)擁壁
・控え壁・支え壁式擁壁

その他
・補強土壁工法
・自立式
・アンカー式

「もたれ構造」とは

壁自体の倒れ込みで土圧に対抗する構造

「剛体構造」とは

土圧を受ける剛な壁体と、支持地盤の破壊や転倒、滑動を防ぐ基礎を有する構造

「補強土壁工法」とは

鋼材や繊維(ジオテキスタイル)で背面の地盤の強度を高め、大きな土塊を形成したり土圧を軽減する工法

「自立式」とは

深礎杭、地中連続壁、鋼矢板などの壁体を自立させる工法

「アンカー式」とは

壁体を控え矢板、控え杭、アースアンカーなどで地盤に定着させる工法