河川景観
河川景観の特徴
・方向性の存在と強さ
・オープンな眺め
・高い自然性
河川の形
・渓谷河川/扇状地河川/移化帯河川/三角州河川
・堤防河川/掘込み河川
・複断面河川/単断面河川
「堤防河川」と「掘込み河川」
・堤防河川:堤内地(河川両側の土地)の地盤が低いため、洪水を溢れさせないため堤防がある河川
・掘込み河川:堤内地の地盤が高く、堤防のない河川
「複断面河川」と「単断面河川」
・複断面河川:低水敷のほかに高水敷も有している河川
・単断面河川:低水敷のみで高水敷を有していない河川
「低水敷」と「高水敷」
・低水敷:常に流水があり、一般的に河川とされる部分
・高水敷:低水護岸と堤防の間の平坦な土地。河川敷とも
河川の構成要素
堤外地(河道)
・低水敷
・低水護岸
・高水敷
・水面
・州
・船
・鳥、魚
・河川占用物(グラウンド、ベンチなど)
・人間活動
・河川構造物
・橋梁
堤防
・高水護岸
・堤防敷
・看板
堤内地
・河岸並木
・道路付属物
・沿川建築物
・遠景
変動要因
・季節
・天候
・時刻
「右岸」と「左岸」
上流から下流に向かって右が「右岸」、左が「左岸」
水辺の活動
水に依存する活動
・釣り
・水遊び
・ボート
水に関連する情緒的活動
・散策
・休息
・野草摘み
水に関わりのない空地利用的活動
・スポーツ
河川の空間特性
・物理的特性:水の流れる空間
・空間的特性:連続する空間
・社会的特性:自由使用の空間
・景観的特性:「間」の空間
・環境的特性:自然と人為との共生空間
眺めのタイプ
・流軸景
・対岸景
・水上景
・俯瞰景
「流軸景」とは
橋の上などから川の流軸(流れ方向)に沿って河川を見る眺めのタイプ。奥行感が強く、護岸の出入りが強調される
「対岸景」とは
堤防上などから、流軸と直角に対岸方向を見る眺めのタイプ。水際線、護岸、堤防、背景の建物・山並みなどが横長の帯状に階層的に見えることになり、奥行感に乏しい平板な眺めになりやすい
「水上景」とは
水上に浮かぶ船などの水面上の視点からの眺めのタイプ。移動しながらの連続する眺めとなる。水の流れを間近に感じ、川下りのような躍動感あふれる景観体験や、優雅な船遊びのような風流な景観体験を伴わせることができる
「俯瞰景」とは
河川空間外の高所から、河川を中心とした広い範囲を一望のもとにおさめる眺めのタイプ。雄大な眺めであり、地域の中における座標軸として河川を認識し、自分が街の中のどこにいるかという感覚を助ける
河景様式の分類:上流→中流→下流
・河道:渓谷、河岸段丘 → 扇状地、自然堤防帯、移化帯 → 三角州
・横断面:原始河川、掘込、単断面 → 掘込、堤防、単複断面 → 掘込、堤防、単複断面
・山地:渓流 → 山紫水明 → 山紫水明型河口
・山地の基調:清閑、幽邃 → 閑雅 → 悠然
・農村:清水、湧水、小川源流 → 野川、川水、霞堤 → 大河、水郷、大川、堀割
・農村の基調:浄寂、清浄 → 長閑 → 茫洋
・都市:山間小邑 → 河岸、疎水、ウォーターフロント → 水都、運河