角度
「仰角」と「俯角」
・仰角:対象を見上げる場合の、視線の水平に対する角度
・俯角:対象を見下ろす場合の、視線の水平に対する角度
人間が自然な状態でたたずむときの視線の角度
・断っている場合:俯角10°
・座っている場合:俯角10°
仰角に表される感覚
・広場や街路などの囲繞感(=囲まれ感)
・塔などの崇高感、圧迫感、威圧感
D/H
街路空間の囲繞感を表す指標。街路幅員と沿道建物高さの比。数値が低いほど囲繞感は強い
「見えの大きさ」とは
視覚的に認識される対象の大きさ
見えの大きさの物理的な法則
・対象の規模に比例する
・視距離に反比例する
・視角の法則
「視角」とは
対象の見えの大きさを角度で表したもの
「視角の法則」とは
見えの大きさを対象の見込角として求める計算式
見えの大きさに関する恒常性
対象に対する視距離が変化すると、対象の張る視角は視角の法則に従って変化するにもかかわらず、見えの大きさは比較的恒常性を保つ。恒常性は、物理的事実と心理的事実が乖離するという、景観分析上重要な現象である
「スケール」とは
対象の大きさを他のそれらとの関係によって論じる際の概念
「ヒューマンスケール」とは
対象の大きさを人間のサイズと比較して表すスケールのこと
「見えの形」
特定の視点から見たときの対象の形。一般的に景観は、対象が大規模でそれを眺めることのできる視点位置が限られるので、対象の形そのものとともに「見えの形」が重要な意味をもつ
「プロポーション」と「コンポジション」
・プロポーション:同一対象あるいは同一空間における異なるディメンション間(例えば高さと幅)の関係を表す
・コンポジション:異なった対象相互間の見えの位置関係を表す
「視線入射角」とは
視線が対象(面)となす角度。対象の見やすさと奥行感、立体感を表す指標として用いられる
「視角」と「視線入射角」の違い
「視角」は見えの大きさ。「視線入射角」は視線と対象物の角度
視線入射角の観点による土木構造物の目立ちやすさ
道路面のような平面的なタイプの施設は、一般に視線入射角が薄くて目立ちにくい。立上がり型や法面のような立体的なタイプの要素は、大きな視線入射角をもち、目立ちやすいことになる