視界

「視野」と「視界」の違い

「視野」は、視空間の状態に左右されない、網膜に写っている範囲を示す言葉。「視界」は、「視界がきかない」という表現に代表されるように、ある一定以上の距離、範囲内の視空間の有無を意味する。視点近傍の状態(例:霧、樹林)によって決まる

「可視領域」と「不可視領域」

・可視領域:ある特定の視点から見える地点の集合
・不可視領域:ある特定の視点から見えない地点の集合

「不可視深度」とは

不可視領域の不可視の度合いを垂直方向の深さで表した指標。不可視領域内の地表のある地点における可視線との高度差

「見られ頻度(=被視頻度)」とは

ある地点が複数の視点から可視である場合、見られ頻度が高いという。重要な視点からの景観を保全しようとする場合、視点への来訪者数などで重み付けを行って求めることが多い

「視距離」とは

視点から対象までの距離

視距離の相対的な分割

・近景
・中景
・遠景

視距離の絶対的な分割

・近景域:個々の樹木の細部が分かる領域
・中景域:個々の樹木がテクスチュアの単位となる領域
・遠景域:樹木のテクスチュアはとらえられず、大きな植生分布の変化が分かる程度の領域。稜線など地形のアウトラインが際だつ

「視程」とは

視距離が十数km以上に及ぶと、対象の見え方は天候や時刻に大きく左右される。建物や樹木をそれと認めうる距離を「視程」という。目視観測による視距離で表される